CBD国内活用に大きな前進と分断|CBD議連総会を開催

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コラム

CBD議連は2月3日、衆院第二議員会館で「カンナビジオール(CBD)の活用を考える議員連盟総会」を開催し、日本国内でのCBD活用に向けた話し合いが行われました。

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カンナビジオール(CBD)の活用を考える議員連盟

カンナビジオール(CBD)の活用を考える議員連盟総会は議員、行政、カンナビノイド事業者有志の会、その他民間で構成されています。事業者としてCBDを販売する側からの意見、行政として法的な立場からの意見、そのギャップの改善を考える議員とで、現状の問題をブラッシュアップし、必要であれば法改正をしていくための意見交換の場となっています。

出席者(敬称略)

「議員」

山口俊一(自民・衆)
松原仁(立憲・衆)
衛藤晟一(自民・参)
石井苗子(日本維新・参)
浜田聡(NHK党・参)
川田龍平(立憲・参)
笠浩史(立憲・衆)
鈴木貴子(自民・衆)
伊藤忠彦(自民・衆)
横山信一(公明・参)
須藤元気(参議院議員)
上田きよし(参議院議員)
仁木博文(参議院議員)

「行政」

厚生労働省
警察庁
法務省
経済産業省
財務省

「カンナビノイド事業者 有志の会」から

ワンインチ 柴田社長
日本大学 赤星先生
CBD部 ロジャー

「その他、民間」

長吉秀雄(大麻入門著者)
JOPC 日比野佐和子
佐藤均(昭和大学薬学部教授)

今回の主要ポイント

・CBD議連が超党派25名以上となる
・THC含有率カットオフ値の制定
・大麻草の国内栽培における適切な規制と拡大
・CBDは医薬としても、食品等でも使用可能
・国内検査体制の強化

その他、重要な指摘

これらの他にも重要な会話がCBD部の議事録に残っています。

鈴木議員:「正しい知識を持って、速やかに規制などの対応を改善すべき。CBD産業はビジネスチャンスであるにも関わらず、他国に対して付け入る隙を与えてしまっている」

浜田議員:「THCの基準値について、欧米では0.3%など指定されている。日本でも設定してほしい。」

日本の事業者が安心して事業を展開するにはTHC基準値を明示化すべきだと、意識は共有している。(厚生労働省)

松原議員:「HHCなど新しいもの(成分)について、素早く適切に規制・対応をお願いしたい」

状況をモニタリングした上で、必要であれば指定薬物に素早く指定する。(厚生労働省)

須藤議員:「自身もCBDを使っている。寝つきが良くなってリラックスできる。違法なものとは違うものとして明確に線引きすべき。」

当局としては、危険なものがあれば早く見つけて素早く指定する。それがCBD市場を作っていく上で大事だと認識している。(厚生労働省)

二木議員:「徳島県では大麻を栽培し、令和天皇にも麻織物を献上した。国内での栽培・農業については、どのように考えているか。」

栽培農家には負担をかけてしまっている。過剰な規制にならないよう、合理的な栽培規制になるよう制度を変えていきたい。(厚生労働省)

笠議員:「法改正は、いつ頃?」

今回は難しいので、それ以降のなるべく早い時期(厚生労働省)

これらを終えて「カンナビノイド事業者 有志の会」ワンインチの柴田社長は以下のようにコメントし、一部で波紋が起きています。

CBD普及で巻き起こる分断

こうしたツイートが一部の意外な層から批判を受けている。「大麻草そのもの」を解禁すべきという層です。

「売りたいがためにCBDだけに注力している」
「CBDだけでは効果がない、大麻草全体で摂取すべき」

こうした主張です。CBD自体が大麻草からの抽出物であるにも関わらず、大麻草全草論者からの批判が相次いだのです。

CBDも大麻草のことも知らないほとんどの皆さんからしてみれば、「仲間割れ」のように映るかもしれません。

確かにCBDはそれ単体(アイソレート)よりも、そのほかのカンナビノイド(大麻草抽出成分)と一緒に摂取した方が効果が深く、アントラージュ効果があると言われています。筆者もCBD単体よりも、CBNやCBGが含まれたCBD製品の方がより深い長い効果があると感じています。

またグローバルな視点で見れば、アメリカのほぼ全てと言っていい州で何らかの形で大麻草の摂取が合法化されていますし、欧州などでも規制緩和の方向で進んでいます。先日はタイでも大麻が合法化しました。

世界的に合法化の流れがあるのだから日本も同じように解禁すべき、という主張はそれなりに説得力はあるかと思います。

ですがコロナ禍で浮き彫りになるように日本人は保守的で慎重な気質の人が多いように思います。

現在日本ではTHCという成分や大麻草の葉や花穂といった部位で作られたものは違法とされています。このTHCという成分がいわゆる「ハイになる」と言われています。THCは海外では医薬品の成分として使っている国もありますが、この点をいかに安全に扱っていくのか。

またCBDについてはWHO(世界保健機関)がお墨付きを与えたことで受け入れやすい土壌が出来つつありますが、他のカンナビノイドについてはまだまだエビデンスが足りていないのが現状のため、大麻草全草を受け入れる世論にはなりにくいのではないでしょうか。

ただしここで重要なのはCBD議連で方向性が示された「THC含有率カットオフ値の制定」です。例えばカロリーゼロと表示している飲料でも完全にゼロというわけではなく、実際には若干のカロリーはあるわけです。同じようにTHCフリーと言えるのはどこからなのかという議論です。つまり若干でもTHCが入っています。

欧米では0.3%以下とされていて日本も足並みを揃える と予想されるため、これはほぼ欧米と同じような規制緩和にできていると言えるでしょう。

「カンナビジオール(CBD)の活用を考える(議員連盟)」からスタートしてはいますが、着地点は「THCが欧米並に含有している大麻草の解禁」に近いところにあるのではないでしょうか。

これまで大麻草全草論にこだわり全く進まなかった話が、CBDに注目が集まったことで規制緩和の議論になっているのは事実。市場がある、見込めるから議論になっているのでビジネスの話はつきものでしょう。

今後の議論、法改正に注目です。

 

 

 

 

 

 

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